平川病院総合BLOG
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当院の感染対策について

医局(歯科を含む)

当院の感染対策について

今回は、当院の感染症対策について、副院長の河合先生にインタビューをしました!

河合副院長

当院は、2021年12月3日現在、職員、患者さんともに新型コロナウイルス感染症の陽性者が出ておりません。新型コロナウイルス感染症の回復期以降も、引き続き入院を必要とする患者様の転院を受け入れる医療機関として登録されているので、他病院からの転院の方はいらっしゃいますが、それ以上に感染が広がることなく推移しています。

 

——-新型コロナウイルスを中心として、当院の感染症対策について簡単にご説明をお願いいたします。

 

平川病院は、以前から感染委員会が中心となって感染対策をずっとやっていました。私も委員会内におりましたから、基本的なスタンダードプリコーションについては、もともとできていたと思います。しかし今回の新型コロナウイルスについては、これまでの院内感染対策とはまた異なった対策をとらなければならなくなりました。

 

スタンダードプリコーションの範囲を超えていたため、まずは基本的な対策を一度見直した上、院内全体の各部署の動きや事情、患者さんの導線や食事、外来受付等を含めた事務所でのやり取りなども含めて、飛沫感染対策を主体とした対策を厳重に行う必要性が出てきたわけです。

消毒の様子

一番大変だったのは、病院からコロナを出さないやり方をどのようにするかということが大きかったのではなかったかな、と思います。インフルエンザと違ってメディアは、コロナウイルス感染拡大を大きく取り上げており、その意味で病院でのクラスターの発生を阻止することが最も神経を使ったところですね。

 

——-インフルエンザと、感染対策上どこが違うんでしょうか?

 

インフルエンザと新型コロナウイルスの感染形態の大きな違いは、インフルエンザが発熱などの症状が出てから人に感染するのに対して、コロナの場合は、症状が出る前から感染性があるということです。つまり無症状者から感染が拡大するわけですので、対策は非常にむつかしいと思います。感染対策については、いずれも飛沫感染ですので基本的には同様ですが、インフルエンザは5類感染症に分類されており、一般の医療機関での通常診療が可能ですが、新型コロナウイルス感染症は、感染症法分類で2類相当に分類されており、隔離対策を含む厳重な対策が求められるわけです。

 

精神科病院の特性から言いますと、措置入院等も含めてそれまでの経緯がよくわからない状態の方が入ってくることも多くいので、対策に気を遣う場面が多かったように思います。つまり、新規入院患者は全員コロナウイルスに感染していると思って対応する、という考え方に基づき、全例にPCR検査を行っていました。不思議なことに今のところは、この入院時検査において一人の陽性者も検出されておりません。

 

また職員を含め、病院全体としてこの2年間で感染者あるいはPCR陽性者が1名も出ていないのはほとんど奇跡的と言っていいと思いますね。

 

——-その要因は何でしょうか?

 

その要因についてはわからないことも多いですが、普段から感染対策に対する職員の意識が高かったから、今回のようなさらに一段高いレベルにも移行しやすかったんだと思います。

 

今回、平川病院方式のマニュアルを作って、全部署一生懸命やった、というのが良かったのかな、と思います。

 

——-今日はありがとうございました。また、いろいろなお話をお聞かせください。