宮田 久嗣(みやた ひさつぐ)医師(副院長)

依存症の患者様を専門に担当しています

宮田 久嗣(みやた ひさつぐ)医師(副院長)

プロフィール

東京慈恵会医科大学 客員教授(精神医学)
日本アルコール・アディクション医学会 前理事長

私は昭和58年に東京慈恵会医科大学を卒業し、その年の夏から非常勤医師として平川病院に勤務しました。そして、令和4年3月に慈恵医大を定年退職してからは常勤として勤務させていただいています。私が初めて平川病院に勤務した40年前に比べると美山町周辺も大分開発が進み、周辺の都市からのアクセスも格段に便利になりました。それでも、里山としての美しい風景は以前のままです。しかし、この40年間の変化は、医療のほうがはるかに大きいかもしれません。

精神科の病気って何でしょうか。内科や外科の病気とどう違うのでしょうか。高血圧の患者さんは血圧を下げる薬を服用して健康を回復します。一方、精神科では、統合失調の患者さんでは脳の中のドパミンが多いので、ドパミンを減らす薬を服用します。うつ病の患者さんは脳内のセロトニンやノルアドレナリンが少ないので、それを補充する薬を服用します。しかし、それだけでしょうか、精神科で治療対象となる脳は、肝臓や心臓と違って、唯一、環境を変えていく力があります。いわば、文明や芸術を作り、それを壊してきた臓器です。そのような臓器は他にはありません。その意味では、われわれはみんな、脳に小さな宇宙を持っているのです。襟を正してそれぞれの宇宙を尊重した丁寧な診療を心がけていきたいと思っています。

最後になりますが、私の専門はアルコールやギャンブルなどの依存症と、精神科で使う治療薬の研究です。特に、令和5年4月からはネット・ゲーム依存症の外来を平川病院で立ち上げました。社会のニーズに応えながら、患者さんやご家族と一緒にいろいろな問題を考えていきたいと思っています。何卒宜しくお願いいたします。

主な経歴

昭和58年
東京慈恵会医科大学 卒業、同年 平川病院 非常勤医師
平成23年
同大学 精神医学講座 教授
令和4年
同大学 精神医学講座 客員教授、 平川病院 副院長

役職等

  • 医学博士 精神保健指定医
  • 精神科専門医・指導医
  • 日本神経精神薬理学会 名誉会員
  • 日本学術会議 特任連携会員
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